30代ひねくれ者のがん闘病記

性格が捻くれた30男のがん闘病記 転移で第2章スタート

12/9 1D/2W:新しい部屋模様

昨日新しい病室に移動したが、ここでも平穏は訪れそうにない。

僕の正面には「イビキ野郎」がいて、隣には「問題児」がいる。「問題児」と言っても勿論年寄りなのだが、モンスター患者という程のレベルではないが、看護師に対しては、薬を飲むのをグズったり、わがままを言ったり…でも医者に対しては敬語でペコペコ…と相手を見て対応を変える面倒なタイプ。

残り一人はどんな患者だろうと思っていると、「問題児」と大声で話し始めた。病状・出身地・職業・年齢の話から、「俺の若いころは…」自慢を始めるという展開で、余りに予想通り過ぎて笑ってしまった。「問題児」の口調が途中で敬語に変わったので、彼らの中で格付けが成立したのだろう。なので、残り一人を「格付ジジイ」と呼ぶことにした。

 

その後、「格付ジジイ」は病室で大音量でラジオを聴き始めた。まるでこの部屋の中で俺が一番格上だから文句はないだろうと言わんばかりの振る舞い。こういう周囲の迷惑を考えない行動は正直困る。僕はもうすぐ転院するので我慢できるが、残りが長かったらきっと文句を言っていただろう。

他にも「格付ジジイ」の問題行動はあって、家族が来ているときに「ここの看護師は本当に気が利かない」とか大声で言ったりとか、点滴のポンプのアラームが鳴っていてもナースコールもせずにノーリアクションで周りが動いてくれるまで待つとか。とにかく、与えられることが当然と思っているフシがある。

 「問題児」と「格付ジジイ」の年齢は70代中盤だと思うが、この世代は、自分の権利ばかりを主張して与えられることは当然だと思っているくせに、義務(公共で静かに過ごすとか)は全く果たそうとしない。20年前に比べると尊敬できる老人を滅多に見なくなったのは気のせいではないだろう。当然、この2人も尊敬からは最も遠い場所にいる。

 

年齢を経ても性格と言うのは変わらないのだろうが、同じ木でも樹齢に従って「年輪を重ねる木」と「朽ち果てる木」がある様に、年の取り方を意識して変えることはきっとできるだろう。もし僕がこの病気を克服して生き延びることができたならば、「年輪を重ねる」側になりたいと「朽ち果てた」2人を見て思った。