30代ひねくれ者のがん闘病記

性格が捻くれた30男のがん闘病記 転移で第2章スタート

1/3 3D/5W:箱根駅伝

昨日・今日は箱根駅伝を見て過ごした。

僕は去年の今頃はピンピンしていて、荒川で開催される板橋シティーマラソンに出場するために正月早々20km近く走り込むなど、多摩川でトレーニングに励んでいた。多摩川の土手で行われていたどんど焼きの煙を浴びて、無病息災を願いながら走った記憶があるが、ご利益はなかったようだ(笑)

板橋シティーマラソンのタイムは4時間30分で、初マラソンにしてはそんなに悪くないと思う。しかし、今思い出しても辛かった記憶しかない。30kmからは足が全く動かない…余りの辛さに空と意識が同化しそうになるという、ある意味宗教体験をした。カルト教団なんかは洗脳時は教義を教え込むために心身をボロボロにするらしいが、そのシステムの恐怖を身をもって体験したものだ。

 

しかし、僕が何より嬉しかったのは、自分の中に「42.195kmという距離を完走したという事実」ができたことだ。

フェルマーの最終定理」というのはご存知だろう。この定理は360年間の長きに渡り未完だったわけだが、最終的にワイルズによって解かれた。しかし、興味深いのはこの後で、「フェルマーの最終定理が解かれた事実」が伝達した後、世界各地で完答に至る人が続出したたという話だ。真偽の程は分からないが、非常に興味深い話ではあると思う。

本来、皆解ける能力を有していたけども、「360年間解けていない事実」によって、「本当は解なんか無いんじゃないだろうか?」と心の奥底の疑念が払拭できず、それが自らの能力を潜在的に押さえつけていたんじゃないだろうか。そして「解けたという事実」がその疑念を払拭し、能力が開放され、完答に至ったというところではないだろうか。

僕は「42.195kmを乗り越えたという事実」を自分の中に作ることができた。これからの人生で、ある程度の苦痛には耐えることができる「実績」を作ることができたのだ。 結果、今回の病気に直面しても、マラソンの経験を含め困難に立ち向かった実績が、僕に静かな自信を与えてくれているのではないだろうかと思う。あの時の苦痛に耐えることができたのだから、きっと今回も大丈夫だと。

 

そしてマラソンを走ったことのある僕は、箱根に出場している選手全員が「超人」であることも身を持って分かる。多分、あの場に立つことは東大医学部に入るくらい難しいはずだ。彼らは今後の人生「箱根を走った」という自信と実績を胸に、きっと社会で成功していくだろう。

箱根の若人たちの未来に幸多からんことを!