30代ひねくれ者のがん闘病記

性格が捻くれた30男のがん闘病記 転移で第2章スタート

2/10 11D:プラチナ

陽子線治療11日目。今日は週1回の抗がん剤投与日だ。

毒物を体に入れるのは余り気分のいいものではない。看護師さんがシスプラチンを点滴に繋ぐときは、ゴム手袋に安全メガネという完全防備をしている。そんなもんが身体に良いと思えるわけがない。「大丈夫ですよ~」とおっしゃるが、いっそのことドクロマークでも付けてもらった方が清々しい気さえする。

 

調べてみると、このシスプラチンという抗がん剤は、プラチナの錯体であるらしい。僕の記憶が確かならば、そもそもプラチナと言うヤツは相当に安定な物質で、イオン化傾向の最後に出て来るくらい独り身が好きなヤツなはずだ。

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貸そう (K)  か (Ca)  な (Na)
ま (Mg) あ (Al) あ (亜鉛:Zn) て (鉄:Fe) に (Ni) する (Sn) な (鉛:Pb)
ひ (H) ど (銅:Cu)  す (水銀:Hg) ぎる (銀:Ag) 借 (白金:Pt) 金 (金:Au)

 

そんな独り大好きな安定物質が、無理やり手を組まされて不安定な状態になって、体内に注入されると暴れまわるという図式は何となく想像ができて面白い。そんな事情を知っていると「おお、白金のヤツ暴れとるワイ」と鷹揚に構えることができるのかもしれない。

白金が高騰しているときはこの薬剤も高値になるのだろうかと考えたりするのもまた一興。きついことには変わりはないのだが、貴金属を体内に注入していると考えると、また気分も違うのではなかろうか。同じ酔うにも「大五郎」で酔うよりも「マッカランの25年」で酔いたいと思うのは人情だ。

 

そんなこと思いながらもまた日が暮れる