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30代ひねくれ者のがん闘病記

性格が捻くれた30男のがん闘病記 転移で第2章スタート

3/3 23D:観察力

がん闘病記(陽子線)

陽子線治療23日目。今日は6週目の最後の抗がん剤投与日。

まだ抗がん剤投与中というのに髪の毛が復活してきた。シスプラチンには脱毛作用は無いのだろうか。僕はシスプラチンとの相性が「良い」のだろうか?いや、効果が薄いということは「悪い」ということか?どっちの表現が正しいんだろうか。

 

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ニットキャップを着けずに過ごしていると、看護師さんに「髪切った?」と言われてしまった。「いやいや、つい最近までツルピカやったやん」と突っ込みたいところ、「いや、切ったんじゃなくて、生えてきたんですよ…」と冷静に返答する。

 

でも、僕も人のことは言えない。僕は人間観察力が極端に低い自覚がある。「髪を切ったことに気付かなくて女性を怒らせる」の典型的なパターンにハマる男だ。正確に言うと「人の顔」と「名前」を全く覚えることができない。

失顔症」ほどではないが、10回くらい会ってやっとこさ顔を覚えて、15回くらいで名前を一致させることができる。前職では作業服に名札と所属が書いてあったので、特に問題はなかったが、現職では本当に苦労している。

しかし、それ以外の記憶には全く問題ないのだ。何月何日に会って・出身はどこで・どんな話をして・その日の服装は…的な情報は全て覚えているから不思議なものだ。

 

一方、僕の妻なんかは顔と名前を一瞬で覚えてしまう。街中で「あの人〇〇さんだよね」とすぐに認識できるらしい。正直羨ましく思う。

多分、僕が人間自体に極端に興味が無いことに起因しているのではないだろうか。入院して再認識したが、高校の進路で「医者」を志さなかったのは正解だと思っている。僕はここまで人間と深く接する仕事は向いていない。「仕事」と割り切れば可能だったかもしれないが、割り切っている医者には碌な人格が居ないようので、「志の篤い」「ホスピタリティに溢れた」方になって頂きたい。

僕の人間嫌いは実は「がん」よりも根深い問題なのかもしれない。