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30代ひねくれ者のがん闘病記

性格が捻くれた30男のがん闘病記 転移で第2章スタート

7/14 2D:情けない日

入院17日目・放射線治療2日目。

抗がん剤投与翌日。やはり体が重い。二日酔いの後半がずっと続いている様な感覚だ。特に胃の周囲がムカムカする。便も昨日から出ていない。ここまでは予想の範囲ではある。2~3日もすれば、便も出て、体調も落ち着いてくるはずだ。

 

さて、今の病院では食事のトレイをベッドまで運んでくれて、食べ終わった後もベッドまで下げに来てくれる。余裕のある人は自分でトレイを棚に戻しに行っても良い。僕は昨日までは体調は悪くなかったので、ずっと自分で棚に戻しに行っていた。ただ、今日は極端に調子が悪く、棚に戻す気力も無かったので、トレイをベッドにそのままにしていた。下げてくれるのを待っていると、配膳係の女性が僕のベッドだけを確認もせずにスルーして、他の人のトレイだけを持って行くではないか。今までは、一応カーテンを開けて確認だけはしてくれていたのに。

仕方がないので、自分でトレイを持って行き「なぜ今日に限って確認しなかったのですか?」と詰問調で怒りながら、トレイを突き返してしまった。

ベッドに戻って、自分の余りの無配慮な物言いに自己嫌悪を覚えた。どうしても体力的・精神的に余裕が無いと、他人の気持ちを考える余裕がなくなってしまう。

ただ、普段は自分で棚まで運んでいることで、コイツは確認しなくても大丈夫だという期待を抱かせてしまったことには、僕にも非があるように思ったので、もう体調が戻っても、今後自分でトレイを棚に返すことをやめることにした。常に持って行ってもらえばいいのだ、それが普通のやり方なのだから。

読者の皆様は、下らないことを気にしやがって、小さい男だ、と思われるかもしれない。僕が小さい男であることは否定しないが、長期入院ではこの手の下らないことが何百回も繰り返されるわけで、それこそ自分のストレスの元にならないようにコントロールしていくことが非常に大切なのだ。

 

朝食後、リハビリに行った。抗がん剤投与の翌日だったので多少の不安はあったが、なんとかいつも通りのメニューをこなすことができ、今回は前回よりも具合がいいなと調子に乗っていた矢先、強烈に気分が悪くなった。以前と同じような状態だ。座っているのに目の前が真っ白になって、脂汗が止まらなくなり、トイレに駆け込んだ。10分程便座に座っていると何とか落ち着いてきて、立ち上がれるくらいまでは回復することができた。

歩いて病室までは帰れそうだったが、用心したほうが良いとのお気遣いを頂き、看護師さんに車いすに乗せて病室まで運んでもらうことになった。車いすに乗るのは、小学校の車いす体験実習以来だ。図体のでかい男が縮こまって車いすに乗っている姿はさぞ滑稽だっただろう。体調管理すらできない自分がとても情けなく感じた。

抗がん剤投与の副作用の症状は、人によりけりなのだろうが、僕の場合は初回投与時は確実に眩暈を覚えて脂汗をかくということが、再現性をもって証明されてしまった。

 

自分の感情・体調をコントロールできない非常に情けない1日だった。