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30代ひねくれ者のがん闘病記

性格が捻くれた30男のがん闘病記 転移で第2章スタート

1/23 雪

がん闘病記2(退院後)

放射線終了から152日目。

冬は東京よりも福岡のほうが幾分か過ごしやすい。東京は空っ風が吹くので、実際に表示されている気温よりも、体感気温はかなり低くなるように思う。また、福岡では余り雪が積もることはないので、対策をしなくてよいのも有り難い。

しかし、昨晩福岡で雪が降り、今朝は珍しく少しだけ積もっていた。とても寒く、リンパ郭清の痕が突っ張るような感じで調子が悪い。

 

雪を見ればいつも陽子線治療のことを思い出す。大雪が降っている様子をがんセンターのロビーの大きな窓から見ていて、余りにも現実感が無く、俺は本当に現実世界に居るのだろうかと感じたことを思い出すのだ。

これからも、夏に蝉の鳴き声を聞けば、九州がんセンターを思い出し、冬に雪を見れば、関東のがんセンターを思い出すのだろう。仕方のないことだ。それくらい強烈な体験だったのだ。この苦しい思い出を、良い思い出で上書きしていけるように頑張って行こう。

 

さて、福岡に戻ってきて2年近く経つが、全国ニュースを見たときに違和感を覚えるようになったのが、積雪時に東京の状況をひたすら流すことだ。

『全国の皆さん、日本の首都である東京が大変です!ほら見てください!新宿も赤坂も八王子も雪が積もっています!JRも私鉄も全てダイヤが乱れています!東京都民は大変な中、頑張って通勤しています!同情してください!』

『さて、福岡も積雪があったようです。大変ですね。』

本当にこんな感じだから困る(笑)東京に居た時は、東京のローカルニュースとして流しているのだと勘違いしていたが、まさか全国ネットで茶番を流していたとは。地方に住んでいる人間からすれば、羽田空港からの中継ならばまだ全国ニュースで流す意味も分かるが、八王子の様子を中継で見せられても、何のこっちゃという感じになる。

 

しかし、この様な感想を持つようになったことからも、自分が福岡市民に戻りつつあるという事実と、自分が東京から離れて2年近く経つという事実を実感させられる。

今後どうしていくべきなのだろう。離婚をしてしまったし、仕事の関係からも、このまま福岡で生活する理由もさほどない。かと言って、東京で消耗しながら一人で生きて行くのも、体力的に現実的な選択とも思えない。

堂々巡りで結論は出ない。そんな寒い雪の日。